Library Planner
Sugiyama Sawa

Blog

月末休館日の使い方

多くの図書館にある「月末休館日」

皆さんが勤務している図書館では、月末休館日にはどのような作業をしていますか?

私が働いていた図書館では、1か月分の新聞や雑誌の整理、普段できないレベルの書架整理、展示の入れ替え、イベントの準備などが主な業務でした。
実際、この業務で時間いっぱい使うときも多かったように思います。
しかし、月末休館日に毎月ミニ研修会が出来たらいいなとずっと考えてました。ほんの1時間でも、全員で学ぶ機会があれば日々の業務向上にも繋がります。

県立図書館等で行う研修会は、児童関連の物が多かったように思います。そのため、研修の機会に恵まれているのは児童担当で、そのほかの担当者はあまり研修を受ける機会がありませんでした。それは少し不公平な気がしますし、図書館全体のレベルアップにはつながりません。とはいえ、毎月講師を呼んで研修会を…なんて予算がない!という図書館が多いと思います。しかし、講師にお金をかけなくとも研修会は出来るのではないでしょうか?
例えば、市役所の方にお願いするというのも手です。福祉課のような課に「虐待かも…と思ったときにどのような対応をすればいいのか」や、観光課のような課に「今、当自治体において人気の場所」などを話してもらうのも日頃の業務の中で役立つことがあります。
その自治体内に同じ市営などで博物館や美術館がある場合は、そこの学芸員さんに協力をお願いしてみるのも良いですし、国立国会図書館や都道府県立図書館で講師派遣事業を行っているところもあります。(オンラインの場合、講師料無料あり)
行政以外でも、tooli研修や、使用しているシステム会社による図書館システムの使い方研修などもお願いできる場合があります。
また外部に委託せずとも、自館のスタッフによる研修も出来るのではないでしょうか?
児童担当による、読み聞かせの方法の話や、地域資料担当によるレファレンスに使いやすい本の紹介、修理担当による本の修理の仕方など…普段専門的に携わっていない業務を勉強できる機会は聞く側にとっても良い機会なのはもちろん、講師として前に立って自分の仕事を教えるというのは、話す側にとってもいい経験になると思います。
図書館員にとって「学ぶ機会」はとても重要で、出来るだけ平等になくてはならないと思います。児童関連の研修はとても多く、担当者は学ぶ機会に恵まれています。しかし、ほかの担当者は、研修にすら参加したことがないというスタッフもいるかと思います。また、開館時は通常業務が優先となり、人手不足から、参加したい研修会にも参加させてもらえないという図書館も多いと思います。
図書館を運営する側の方は、まずが参加したい研修に参加できるよう人手不足の解消に努めてもらいたいとは思いますが、例に挙げたように月末休館日に関内で出来る研修の機会を設け、日々の図書館業務の向上のためにも図書館員が学ぶ機会を作っていただきたいと思います。

Now Loading...