図書館は「オモシロイ」
これは私の図書館プランナーとしてのコンセプトです。
もちろん、楽しい本がある、静かに読書が出来る、楽しいイベントがある、などすでに図書館はオモシロイと思います。でも、そのオモシロイは可能性を秘めていると思います。
楽しい本がある。ここは図書館の根本に関わるところで、図書館としてなくてはならない面白さです。楽しい本といっても、楽しみ方は人それぞれ。物語でワクワクしたり、学習したり、きれいなものを見たり…といろんな楽しみ方があるからこそ、図書館では幅広く本を取り揃えておかなくてはなりません。「国民の知る権利」など図書館が守らなくてはならない部分ではありますが、個人的には知る権利を守る!という思いより、楽しみを提供する!という考え方の方が、通常業務の中の地方自治体の公共図書館ではしっくりくるのではないかなと思っています。
静かに読書が出来る環境があることも図書館をオモシロイと思ってもらうための1つの要素ですが、これに関しては、本を揃えるのとは別で、図書館が絶対にやらなくてはいけない部分でもないように感じています。「少し喋っただけなのに図書館の人に注意された…」や「赤ちゃんが泣いたら他の人に睨まれた…」など、図書館を面白い場所だと思ってきてくださる人たちが、図書館は静かにするところというルールの中で嫌な思いをしたり、迷惑かけるから行けないと感じている人たちがいます。個人的な考えではありますが、本は個人で楽しむのはもちろん、同じ本を共有した人と楽しむという読み方もしてほしいのです。子どものころに、学校などでしてもらった読み聞かせのように、大人になってからも一緒に本を読んだ人とあれこれ言いながら楽しんでほしいと思っています。とはいえ、静かに本を読むのが楽しいという人がいるのも理解しています。ですので、理想は静かな読書室を作ること…だと思います。静かな学習室ではなくあくまで読書室です。これに関しては、建物自体を建て直さなければならない場合もあるので、簡単には言えないのですが…工夫次第で出来ることもあります。時間や曜日によって分ける(これは徹底するにはかなりの労力や宣伝が必要)、分館などがある場合は役割を分ける、複合施設の場合はその日の空き部屋を利用させてもらうなど、自分の図書館に合った方法で、図書館で楽しみたい人も、静かに本を読みたい人も、両方が楽しめる図書館が作れたらいいなと思います。
最後に、楽しいイベントがあるですが、これに関しては最近様々な図書館でもイベントが行われています。読書会や工作教室、図書館クイズや講演会などがよくあるイベントかなと思います。もちろんこれらも楽しい図書館を作る要素の1つであると思います。ただやはり、マンネリ化は否めません。また、新しい層の人に図書館をオモシロイと思ってもらうためには少し弱いのではないかなと思います。本が好きでなければ参加しにくいイベントだけでなく、本が好きでなくても参加できるイベントがあったら…もっと多くの人に図書館はオモシロイと思ってもらえるのではないでしょうか。そんなイベントの企画方法はまた次のブログに記載します。
ぜひ、オモシロイ図書館を作っていってください。