Library Planner
Sugiyama Sawa

Blog

図書館員を守る

良い図書館を作るには?

そんな言葉をよく耳にします。それには資料の充実はもちろん、図書館で働くより良い人材の確保が重要です。ですが、残念ながら図書館員は「やりがい搾取」「ワーキングプア」な職業だと言われています。ちなみに、国内の公共図書館だけでも非正規雇用の図書館員が75%(2022年4月時点 日本図書館協会)を超えており、学校図書館も加えるともっと高い割合で、図書館で働く人は「非正規雇用」です。図書館の仕事は、資料の選書・購入、接客を伴う貸出・返却、レファレンス、資料の管理はもちろん、おはなしかいや、イベントの企画など多岐にわたります。このほとんどを、非正規雇用の図書館員が行っているのです。

では、非正規雇用の何が問題なのか…。非正規雇用には、将来の保証がありません。更新してもらえれば来年度も働けるという不安を抱えています。そして何より問題なのが給料面です。多くの図書館員は、到底一人暮らしも出来ないような給料しかもらっていないのです。保証もない、給料も満足でない中、図書館を運営するために非正規雇用の図書館員たちは、毎日より良い図書館を作るために働いています。

たしかに図書館は、お金を生む施設ではありません。

しかし図書館ほど、誰でも平等に楽しみ、学べる施設はそうないと思います。

国籍も年齢も問わず、お金がある人もない人も、誰もが平等に過ごせる施設である図書館は、決して自治体のお荷物なんかではなく宝なのだと思います。

さて、冒頭の「良い図書館を作るには?」という話に戻りますが、まずは働いている人を大切にしてみてはいかがでしょうか?図書館員という専門職は、知識の積み重ねや、日々の勉強、経験がとても大切です。良い図書館を作るためにも、図書館員を使い捨てにしない環境づくりをお願いしたいと思います。保障や給料面などの不安がなくなれば、働く人の心にも余裕が生まれ、より良い図書館運営につながると思います。

図書館において、上の方の立場にある方はぜひ今一度、図書館員の待遇について考えて頂けたらと思います。

人事の時期なので、今日はほんの少し語ってみました!

Now Loading...