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Sugiyama Sawa

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絵本を作る人たち 届ける人たち

日頃、あって当たり前のように存在する絵本にも、多くの作り手がいます。

物語を書く人、絵を描く人、編集する人、流通させる人…様々な人の手を渡って、私たちの手元に本が届いています。

この仕事をするようになって、絵本作家さんや編集者さんなど作り手の方々のお話を聞く機会や、交流させて頂く機会があり、皆さんの作品に対する思いを伺ってきました。

その方も、絵本が好きで、子どもが好きで、より良いものを、より面白いものを子どもたちに届けようと考えてらっしゃいました。

作り手の話を聞くと、10数枚の絵本のその1ページ1ページ、ほんの些細な背景だとしても、どれだけ考えられていて、今このデザインになっているんだなということを聞くと、この本をもっと子どもたちに届けたい!という思いになりました。

図書館員である私たちには、絵本の作り手から受け取った作品や思いを子どもたちに届けるという役割があります。その役割も大きいと私は考えています。

図書館員で読み聞かせを担当している人は、日々のいそがしい業務の中、読み聞かせの本を選書し、練習して子どもたちに届けています。私も図書館員時代は、業務時間外にも自宅で読み聞かせの練習をしたりしていました。それは、作家さんや多くの作り手が心を込めて、魂もこめて作り上げた作品をきちんとした形で子どもたちに届けたいという思いからです。子どもたちにすんなりおはなしの世界に入ってもらうためには、読み手に不安がある状態では届けられません。きちんと練習をし、物語はもちろん、絵もしっかり読み込み子どもたちの前で読み聞かせを行っていました。それでも、子どもたちは私の気付かなかった背景にこっそり描かれた絵や、ちょっとした仕掛けなどを教えてくれることがあります。子どもたちの観察眼のすごさに驚かされる一方、絵本に集中させてあげられる環境を作ってあげられたんだなと安心もします。そして、作り手と子どもたちが繋がったんだなと感じます。

作家さんの中には、実際に子どもたちに読み聞かせを行っている方も多くいます。

自分の作品だけを読む!というわけではなく、子どもたちにお話の世界を楽しんでもらおうと、様々な作家さんの本を読まれている方も多いです。日々読み聞かせをしていた図書館員の私からしても、ぜひ作り手の方にもあの子どもたちのキラキラした顔で絵本の読み聞かせを聞くところを体感してほしいと思います。様々なコンテンツに囲まれ育っている子どもたちが、おはなしの世界を楽しんでいるところを見ると、本当に絵本や物語の持つ力はすごいなと感じます。

これからも、子どもたちにおはなしの世界を届けていける人でありたいと思います。

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