Library Planner
Sugiyama Sawa

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緊急時対応の難しさ

図書館における「緊急時」というと様々なことが浮かびます。

すぐに浮かぶものと言えば、災害時の対応や、館内における急病人の発生や事故などがあると思います。

地震による被害や、水害など災害時を経験している図書館さんが今では増えてきました。

もちろんそんな経験をしないでいられるのが1番ですが、自然災害は私たちの力ではどうすることも出来ません。そこで重要なのが、日ごろから災害時にどのような動きをするのか…ということをきちんとシミュレーションしておくことだと思います。緊急地震速報がなった時、利用者さんをどのように避難させるか、実際に地震が起きてしまったとき、誰が何を担当し避難させるか…など、きちんと決めておくことが大切です。

実際、通常時ならなんてことない動きや判断も、災害時にはできなくなると考えておいた方が良いと思います。そのため、1番良いのは図書館全体できちんと役割を決め、利用者さんを避難させることではないでしょうか?実際の現場では、「誘導係」「救護係」などの役割はあるかもしれませんが、個人的にはもっと細かく決めても良いと思います。

最終的に館内に人がいないか確認する係やドアを開ける係、避難経路のどの位置に自分が立つかなど、災害時に自分が真っ先に向かわなければいけない先が決まっていると動きやすいような気がします。

もちろん私は防災の専門家ではないので、これが100%正しいわけではありません。

ただ、実際に現場にいたころ、地震速報が鳴り、まず利用者さんを書架から離すため大きな声でアナウンスをしていたのですが、それをしていたのはいつも決まった人だったように思います。おそらく、行動できないスタッフは、何をしたらいいのかわからなかったり、地震速報自体に動揺してしまっているということがあると思います。ですので、上記のような細かい役割決めが有効なのではないかなと思うのです。

図書館で起きる緊急時には、利用者さん等の急病や事故などもあります。

急病人が発生しても、今ではAEDを設置している図書館がほぼで、スタッフがその使い方講習も受けていることかと思います。しかし、実際急病人が発生したとき、講習で習った通りスムーズに体が動くかというとなかなかそうはいきません。

私が勤務時の話ですが、1度だけ利用者さんが館内で倒れてしまったことがありました。ご高齢の男性です。閲覧エリアで本を読んでいて突然倒れてしまったのです。その時は幸いにも閲覧エリアに繋がった学習席で、現役の消防士さんが勉強しており、すぐに駆け付け対応してくださいました。でもこんな偶然は滅多にありません。もし消防士さんがおらず自分たちで対応しなければいけなかったとしたら、あのように動けただろうか…と思うと自信がありません。AED講習などは、1度聞いたからもうわかっているではなく、それに慣れるためにも何度も受けておいた方が良いのではないかなと思いました。

何か起こった時に迷わず動けるよう、緊急時の対応などを図書館スタッフ全体で学べる機会を設けてほしいなと思います。

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