図書館在職当時、数々の研修に参加する機会をいただいていました。その中で、今でも忘れられないお話があったので、今日はご紹介させていただきたいと思います。
場所を移転し、新館OPENした図書館の館長さんが、その図書館で開催されたOPEN後初の研修会の冒頭のあいさつでおっしゃったお話です。
「良い図書館をつくるのは、１に人、２に本、３に建物です」
図書館で働く人の図書館や利用者さんを思う気持ちや行動はもちろん、図書館に来る人の行動や気持ちも良い図書館作りには重要なんです。そして次に、図書館の中身である本も、良いもの、必要なもの、求められているものが揃っていなければなりません。そして最後が、それらを入れるための建物なんです。…こんな立派な図書館を建ててもらって、こんなこと言ったらダメかもしれないですけどね！
…と、新館OPEN直後の館長さんの言葉としてはとても意外なものだったのですが、だからこそこの言葉が、10年以上前に聞いたにもかかわらず今でも心に深く残っています。当時私が働いていた図書館も、その図書館より少し前に新館OPENしていたので、どんなにきれいでオシャレな図書館だったとしても、働いている私たち次第でダメな図書館になるのだなと、背筋が伸びる思いでした。
建物が古いから…と様々なことを諦めている図書館さんも多いと思います。でもきっと、工夫次第で「オモシロイ」図書館は作れるはず！図書館は「人」が作るものだと私も思います。それには、まずは働いている人が楽しむことが重要なはず。この図書館で働けて楽しい！そんな図書館員をもっともっと増やせたらいいな…。
